Wi-Fiの基本

【初心者必見】Wi-Fiの基本を元ドコモショップ店長がわかりやすく徹底解説!【いまさら聞けない】

家や職場やお店など、もはやあたりまえのようにいつでもどこでも使えるようになっているWi-Fi。

でもこれを読んでいる方の中には、

「Wi-Fiのことがよくわからないけどお店の人にはなんとなく聞きづらい・・・」

とか

「Wi-Fiについて検索してみても専門用語だらけでいまいちよくわからない・・・」

とお困りの人もいらっしゃるのではないでしょうか。

家族や友人、職場の同僚には恥ずかしくて聞きづらいこともありますよね。

でも大丈夫です。

この記事ではWi-Fiの基本的な仕組みはもちろん、Wi-Fiを使ってどんな便利なことができるかという応用編まで全てわかりやすく徹底的に解説しています。

ドコモショップでの勤務経験15年以上で元店長の私がこれまでお客様にご説明してきて、お客様がよくつまづいたり難しいと感じたりするポイントをしっかりおさえて解説していきます。

できるだけ専門用語を使わず、たとえ話などを入れながらわかりやすく説明していくので安心してください。

この記事を読むことで、あなたはWi-Fiのことをはっきりと理解することができるようになります。

Wi-Fiについてのモヤモヤをきちんと理解して頭の中をすっきりしたい!だけど人には聞けない!と悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

Wi-Fiとは「ケーブルではなく目に見えない電波でインターネットにつなぐ方法」のこと

Wi-Fiをひとことで言い表すと、「ケーブルを使わず目に見えない電波でインターネットにつなぐ方法」のことです。

インターネットを使うためには、パソコンなどの機器をインターネットにつなぐ必要があります。

インターネットにつなぐ方法には、「ケーブルでつなぐ方法」と「ケーブルを使わず目に見えない電波でつなぐ方法」の2種類があります。

「ケーブルを使わず目に見えない電波でインターネットにつなぐ方法」のことを「Wi-Fi」と呼びます。

Wi-Fiの電波を飛ばす機械(Wi-Fiルーター)と離れた場所にあるパソコンやタブレット、テレビなど様々な家電製品が目に見えない電波(Wi-Fi)によってインターネットにつながるという仕組みです。

例えば、家のリビングでノートパソコンを使って動画を見ているとします。

このときWi-Fiがあれば、ケーブルでつなぐことなく自由に部屋を移動しながらでも動画を楽しめます。

Wi-Fiがない場合、動画を見るためにはノートパソコンをインターネットにケーブルで直接つなげる必要があるので、移動が制限されてしまいます。

Wi-Fiは家の中で「自由に動けるインターネット環境」を作り出してくれる便利な技術なんですね。

ちなみに、Wi-Fiとは反対の「ケーブルでインターネットにつなぐ方法」のことを「有線LAN」と呼びます。

インターネットの入口になる機械(ONU)からパソコンやテレビなどの家電製品まで直接ケーブルでつながることで、インターネットにつながるという仕組みです。

Wi-Fiルーターの役割①「仲介役」

Wi-Fiの仕組みを一言で言うと、Wi-Fiの電波を飛ばす機械(Wi-Fiルーター)がインターネットとあなたのスマートフォンやパソコンを無線でつないでくれる、というものです。

具体的にどうやってつながっているのかを、わかりやすく説明します。

Wi-Fiルーターの役割を例えると「インターネットの仲介役」と言えます。

Wi-Fiルーターが、インターネットからの情報を受け取り、家の中に電波として広げます。

その電波は、家の中をくまなくおおい、電波の届く範囲内であればスマートフォンやパソコンが受け取ることができるのです。

Wi-Fiルーターは、インターネットとスマホやパソコンなどをつないでくれる「仲介役」であると言えます。

Wi-Fiルーターの役割②「調整役」

Wi-Fiルーターは、パソコンやスマートフォンと電波を使ってインターネットに無線でつなぐだけではありません。

インターネットから送られてくる膨大な情報を一度に処理し、パソコンやスマートフォンなど複数のデジタル機器に振りわける役割も果たしています。

たとえば、あなたがスマートフォンで動画を見ている時でも、家族が別の部屋でパソコンを使ってウェブサイトを見ていても、Wi-Fiルーターはそれぞれのデバイスに適切な情報をスムーズに届けてくれます。

そのおかげで、パソコンやスマートフォンなどデジタル機器が同時にWi-Fiにつながっていても、パソコンしかインターネットが使えずスマートフォンはインターネットが使えない!ということが起こらず、いろいろなデジタル機器で同時にインターネットを楽しむことができるんです。

自宅でWi-Fiを使うために必要な3つのもの:インターネット回線、Wi-Fiルーター、パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器

自宅でWi-Fiを使えるようにするためには、以下の3つのものが必要です。

1.Wi-Fiに必要なもの①:インターネット回線

2.Wi-Fiに必要なもの②:Wi-Fiルーター

3.Wi-Fiに必要なもの③:パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器

どれも比較的簡単に準備できるので、心配することはありません。

1. Wi-Fiに必要なもの①:インターネット回線

まず必要なのはインターネット回線です。

インターネット回線とは、外に立っている電信柱からあなたの家にインターネットにつながる道を引き込むことです。

個人ではインターネット回線を自宅に引き込むことはできません。

電気やガスと同じように、いろいろな業者と契約をしてインターネット回線を引き込む工事をしてもらうことになります。

また、業者と契約をすることでインターネット回線を使うことができるので、毎月インターネット回線の利用料金を業者に支払う必要があります。

業者は本当に数多くあり、有名どころでいうとNTT東西、ドコモ光を提供しているドコモ、au光を提供しているau、ソフトバンク光を提供しているソフトバンクなど様々な業者があります。

ショップやネットでの申し込みが窓口になっているので、自宅でWi-Fiを使いたい時には希望の業者の窓口でインターネット回線の契約手続きを行いましょう。

2. Wi-Fiに必要なもの②:Wi-Fiルーター

Wi-Fiルーターは、インターネット回線から電波を家全体に飛ばしてくれる機械です。

Wi-Fiルーターの役割を簡単に説明すると、インターネットの「配達人」のようなものです。

インターネット回線から受け取った情報を電波に変えて、スマートフォンやパソコンに届けてくれます。

Wi-Fiルーターは家電量販店やネットショッピングで購入することができます。

Wi-Fiルーターを選ぶときのポイントは、「家の広さや使用する機器の数」に応じて選ぶことです。

小さい家なら低価格のWi-Fiルーターでも十分ですが、広い家では電波が届きにくい場所が出てくることがあります。

その場合、電波が強力なWi-Fiルーターを選んだり、Wi-Fiルーターの電波を増強してさらに遠くまで運んでくれる「中継機」を使って電波を補強する方法もあります。

3. Wi-Fiに必要なもの③:スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器

Wi-Fiを利用するためには、接続するためのデジタル機器が必要です。

主な例としては、スマートフォン、パソコン、タブレットなどがあります。

これらの機器がWi-Fiルーターからの電波をキャッチすることで、インターネットに接続できます。

これらの機器でWi-Fiルーターからの電波をキャッチするためには無線で接続する設定をする必要があります。

接続設定に必要なのが、Wi-Fiルーターごとに決められている「SSID」と「暗号化キー(パスワード)」です。

SSIDも暗号化キー(パスワード)もWi-Fiルーター本体に印字されたシールが貼られていることが多いのですぐに確認することができます。

設定方法は機種により少しずつ違いますが、スマートフォンやパソコンの設定画面で「Wi-Fi」オプションを選び、SSIDを選択し、暗号化キー(パスワード)を入力すれば、ほとんどの場合すぐに接続できインターネットにつなげることができます。

Wi-Fiがつながらない・速度が遅いときにチェックするべき2つのポイント

Wi-Fiを初めて設置するときには、以下の2つのポイントに注意しておくことで、より快適でスムーズにインターネットを楽しむことができます。

1. ルーターの設置場所に注意

2. 電波の干渉を避ける

Wi-Fiは「目に見えない電波の道」なので空気中を動きます。

その特徴を理解したうえで対処することで、スムーズにWi-Fiを使えるようになります。

1. ルーターの設置場所に注意

Wi-Fiルーターの設置場所は、Wi-Fiの電波の届きやすさに大きな影響を与えます。

電波は障害物に弱く、壁や家具があると届きにくくなります。

そのため、Wi-Fiルーターを家の中心部に置くのが理想です。

また、高い位置に置くと、電波が広がりやすくなります。

Wi-Fiルーターを設置する際は、できるだけ家の中でできるだけ見晴らしの良い場所を選びましょう。

例えば、リビングの棚の上や、デスクの上など、家具に囲まれていない場所がおすすめです。

もし家が広い場合や2階・3階がある場合には、「中継機」を使って電波を増幅させるのも良い方法です。

2. 電波の干渉を避ける

Wi-Fiルーターは、電子レンジやBluetooth機器など他の無線機器から離して設置するのが良いです。

Wi-Fiは、電子レンジやBluetooth機器など他の無線機器と同じ周波数帯を使用しているので、近くにあるとWi-Fiの電波がジャマされてしまうからです。

Wi-Fiの電波がジャマされてしまうことで、Wi-Fiの速度が遅くなったり接続が不安定になったりしてインターネットにうまくつながらなくなることがあります。

Wi-Fiの電波が他の電子機器の電波にジャマされることを「電波干渉」といいます。

電波干渉を防ぐためには、Wi-Fiルーターを他の電子機器から少し離れた場所に置くと良いでしょう。

Wi-Fiルーターの電波干渉を起こす電子機器には電子レンジの他、Bluetooth機器、ワイヤレス充電器、掃除機などの強力なモーターがある機器などがあります。

特に電子レンジはWi-Fiに強い電波干渉を与えることがあるので、Wi-Fiルーターからできるだけ距離をとるようにします。

また、Wi-Fiルーターには「2.4GHz(ギガヘルツ)帯」と「5GHz(ギガヘルツ)帯」の2種類の周波数から選んで接続できるようになっています。

「5GHz(ギガヘルツ)帯」の電波は他の機器との電波干渉を受けにくいので、5GHz帯を選んでWi-Fiにつないで利用してみるのも良いと思います。

Wi-Fiが遅いと感じたら? 〜よくあるトラブルと解決策4選〜

Wi-Fiを使っていると、時々インターネットが「遅いなぁ」と感じることがあるかもしれません。

そんなときはいくつかの原因が考えられます。

以下の解決策を試すことで、多くの場合は簡単に改善できます。

1. Wi-Fiルーターの位置を見直す

2. Wi-Fiルーターの再起動

3.接続する人数を減らす

4. ゲスト用ネットワークを活用する

1. Wi-Fiルーターの位置を見直す

Wi-Fiが遅いと感じたら、まずWi-Fiルーターの位置を確認しましょう。

Wi-Fiルーターが家のすみや障害物の多い場所に置かれていると、電波が届きにくくなり速度が遅くなることがあるからです。

この場合、Wi-Fiルーターを家の中心部に移動したり、できるだけ高い場所に置くことで改善されることが多いです。

2. Wi-Fiルーターの再起動

Wi-Fiルーターは、長時間動作していると一時的に不調になることがあります。

Wi-Fiルーターもパソコンやスマホと同じように精密機械で作られていて、たまに休ませないと動きが悪くなってしまうことがあるからです。

こうした不具合は、Wi-Fiルーターを再起動するだけで解消されることがよくあります。

Wi-Fiルーターの電源を一度オフにし、数秒待ってから再び電源を入れると、通信が復旧し速度が改善することがあります。

Wi-Fiルーターには電源ボタンがついていないことがほとんどなので、その場合はコンセントから一度抜いて数秒たってから再びコンセントに差し込んで電源を入れましょう。

3. 接続する人数を減らす

Wi-Fiに多くの機器が同時に接続されていると、速度が遅くなることがあります。

これは、Wi-Fiルーターが接続している機器すべてにWi-Fiの電波を届けようとするために電波を分散させるため、機器1台あたりの電波が弱くなってしまうからです。

こんなときは、不要な機器のWi-FiをオフにしてWi-Fiルーターとつながる機器の数を減らしてみましょう。

4. ゲスト用ネットワークを活用する

自宅に友人や家族が遊びに来た際に、Wi-Fiを使わせることもあるかもしれません。

しかし、他人に自宅のメインWi-Fiのパスワードを教えると、セキュリティリスクが生じる可能性があります。

このような場合は、「ゲスト用ネットワーク」を活用すると安心です。

多くのWi-Fiルーターには、ゲスト用ネットワークを設定できる機能があります。

ゲスト用ネットワークは、家族が普段使っているメインのネットワークとは別に、自宅に招いたお客さん専用のWi-Fi接続をできるようになるものです。

これにより、ゲストがインターネットを使うことはできますが、家庭内の他の機器やファイルをのぞかれる心配がなくなります。

Wi-Fiの通信規格とは、Wi-Fiルーターに使われる技術のこと

Wi-Fiルーターに搭載されている技術をあらわすのが通信規格です。

Wi-Fiルーターの通信規格は「Wi-Fi 〇〇」という書き方であらわされ、〇〇の部分が大きい数字であるほどに新しい技術をあらわしています。

通信規格が新しければ新しいほど、Wi-Fiルーターの通信の速さやつながりやすさ、消費電力などの技術が進化していきます。

Wi-Fiルーターを購入するときに通信規格が新しいものを選ぶことでより快適にWi-Fiを使うことができるのでぜひチェックしてみてください。

以下にWi-Fiルーターの通信規格をまとめました。

名称登場年数最大通信速度周波数
Wi-Fi 72024年46Gbps2.4GHz帯・5GHz帯・6GHz帯
Wi-Fi 6E2021年9.6Gbps2.4GHz帯・5GHz帯・6GHz帯
Wi-Fi 62019年9.6Gbps2.4GHz帯・5GHz帯
Wi-Fi 52013年3.5Gbps5GHz帯
Wi-Fi 42007年1.2Gbps2.4GHz帯・5GHz帯

2024年に最新の通信規格である「Wi-Fi 7」が登場し、従来のWi-Fiと比べてさらに高速かつ安定した接続ができるようになっています。

ただしWi-Fi 7は登場したばかりで各メーカーの商品ラインナップも少なく高額です。

amazonをみてみると、Wi-Fi 7対応のWi-Fiルーターは3万円~8万円くらいの価格帯のようです。

Wi-Fi 7対応のWi-Fiルーターはもう少し価格がこなれてきてからでも良さそうです。

ちょうどいいコストパフォーマンスを求めるなら、現在主流のWi-Fi 6もしくはWi-Fi 6EのWi-Fiルーターを購入するのがベターです。

amazonでは、Wi-Fi 6もしくはWi-Fi 6E対応のWi-Fiルーターは4000円~2万円くらいで購入できます。

それでは、Wi-Fi 6のメリットについて見ていきましょう。

1. Wi-Fi 6のメリット

Wi-Fi 6は、前世代のWi-Fi 5に比べて以下のようなメリットがあります。

高速通信が速い

Wi-Fi 6対応のWi-Fiルーターは通信速度が飛躍的に向上しています。

これにより、ネット上の4Kや8Kといった高画質の動画を再生したり、複数のデジタル機器を同時に使っても速度が落ちにくくなります。

同時接続性能の向上

Wi-Fi 6対応のWi-Fiルーターは、複数のデジタル機器が同時に接続しても、各機器にうまく調整しながら通信量を配分することができるようになっています。

これにより、家族全員がスマートフォンやパソコンを同時に使っていても、速度が大きく落ちることなく快適に利用できるのです。

省電力機能の向上

Wi-Fi 6対応のWi-Fiルーターは接続しているデジタル機器のバッテリー消費を抑えることができる省電力機能も搭載しています。

これにより、スマートフォンやタブレットのバッテリー寿命が延び、長時間Wi-Fiを使っていてもバッテリー切れを心配する必要が少なくなります。

2. Wi-Fi 6対応のWi-Fiルーター購入時の注意点:Wi-Fiにつなげるデジタル機器もWi-Fi 6に対応していることが必要

Wi-Fi 6の性能を活かすためには、Wi-Fiルーターだけでなくそれにつなぐデジタル機器もWi-Fi 6に対応している必要があります。

最近のスマートフォンやパソコンはWi-Fi 6に対応しているものが増えてきていますが、古い機器では対応していない場合もあります。

もし、スマートフォンやパソコンなどWi-Fiにつないで使っている機器を買い替えるなら、Wi-FiルーターといっしょにWi-Fi 6対応の製品に買い替えることで、より快適なネット環境をつくれるでしょう。

Wi-Fiの基本のまとめ 〜自宅にWi-Fiを設置して快適な生活を〜

自宅にWi-Fiを設置することで、インターネットをより自由で快適に使えるようになります。

Wi-Fiはケーブルに縛られずにインターネットにアクセスできるため、家の中を自由に動きながら、動画を見たり、リモートワークをしたり、家族全員が同時にネットを使うことが可能です。

Wi-Fiを設置する際は、まずインターネット回線を契約し、Wi-Fiルーターを選び、適切な場所に設置することが重要です。

また、セキュリティ対策やルーターの設定、定期的なメンテナンスも忘れずに行うことで、安全かつ安定したインターネット環境を維持できます。

さらに、現在主流の技術であるWi-Fi 6を導入すれば、今まで以上に高速かつ安定したインターネットを楽しめるでしょう。

自宅のWi-Fi環境を整えて、快適なインターネットライフを満喫してください。